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【村田八幡宮】村田浮立(おくんち)

江戸時代から代々受け継がれてきたおくんちを見に行こう!

江戸時代、村田鍋島領の惣社であった村田八幡宮では、村田町、江島町の氏子により、神幸祭の最も重要な行事として「村田浮立」が奉納されてきました。正式名称は「村田浮立」ですが、地元では「おくんち」と呼ばれています。

豊年感謝、無病息災を願って奉納されてきたおくんちは、鳥栖市の重要無形文化財にも指定されています。

二頭立てで舞う村田町の獅子舞浮立と、江戸時代の大名行列の様式を残す江島町の行列浮立から成るおくんちを、地元っ子ならではの視点、地元っ子しか知らない情報をご紹介します。

おくんちまでの地元っ子

おくんちは、村田町、江島町の男子で構成されています。村田町、江島町、両町の小学校五年生になると祭りへの参加資格を得ることが出来ます。練習は町ごとに別れて行われ、10月1日から二週間ほどの練習が始まります。

この時期になると、地元では夜になると微かに鉦の音が聞こえてくるため、「あぁもうそんな時期か!」と季節を感じる行事でもあります。

また、おくんちは、若頭(わかがしら)と呼ばれる大人によって統括されており、若頭がそれぞれの役割を担う子供たちの指導をする決まりです。おくんちでは、学年、年齢によって役割が決まっており、異年齢の方たちと触れ合える絶好のチャンスでもあるのです。

まずは、その役割をご紹介いたします。
【羽熊(はぐま)】<br><br>主に小学校五年生、六年生が担当します。棒の先に髪の毛のようなものがついており、それをくるくる回し舞いながら行列を進みます。三歩進んで二歩下がる。というような、ゆっくりした進み方です。
【羽熊(はぐま)】

主に小学校五年生、六年生が担当します。棒の先に髪の毛のようなものがついており、それをくるくる回し舞いながら行列を進みます。三歩進んで二歩下がる。というような、ゆっくりした進み方です。
【鉦】<br><br>主に中学生が担当します。<br>壱から壱伍までの鉦があるようです。<br>ひとつが10キロほどの重さなので、右手左手と手を変えながら打ち鳴らして進みます。<br>中学三年生の二人が、【小鉦】を担当し、こちらの小鉦に合せて鉦を打つ決まりです。
【鉦】

主に中学生が担当します。
壱から壱伍までの鉦があるようです。
ひとつが10キロほどの重さなので、右手左手と手を変えながら打ち鳴らして進みます。
中学三年生の二人が、【小鉦】を担当し、こちらの小鉦に合せて鉦を打つ決まりです。
【笛】<br><br>主に高校生が担当します。<br>一応曲の楽譜があるのですが、五線譜ではなく、独特の音階が文字で書かれており、<br>受け継いできた人から教えてもらうほか解読は出来ません。<br>簡単そうに見えますが、音を出すのは非常に難しそうです。
【笛】

主に高校生が担当します。
一応曲の楽譜があるのですが、五線譜ではなく、独特の音階が文字で書かれており、
受け継いできた人から教えてもらうほか解読は出来ません。
簡単そうに見えますが、音を出すのは非常に難しそうです。
【獅子】<br><br>主に大学生、もしくは二十歳くらいの青年が担当します。<br>こちらは奉納の舞を覚えなければならないため、練習が欠かせません。<br>一頭に二人の男子が入る「二人立ち」の形式の獅子です。<br><br>生まれたばかりの赤ちゃんは、<br>獅子に噛んでもらうと(もちろん、マネだけです)病気をせずにすくすく育つという言い伝えがあります。
【獅子】

主に大学生、もしくは二十歳くらいの青年が担当します。
こちらは奉納の舞を覚えなければならないため、練習が欠かせません。
一頭に二人の男子が入る「二人立ち」の形式の獅子です。

生まれたばかりの赤ちゃんは、
獅子に噛んでもらうと(もちろん、マネだけです)病気をせずにすくすく育つという言い伝えがあります。
こうして小学校五年生からおくんちへ参加してきた子供たちが、成長して若頭となり、江戸時代からの伝承を受け継いでいくのです。

おくんち当日

おくんちは毎年、10月15日に最も近い日曜日に開催されています。ですから、今年(平成28年)は10月16日開催ではないかと思われます。

おくんち当日は、まず江島の神輿が村田八幡宮へ運ばれ、村田八幡宮から村田神輿、江島神輿へ「神移し」の神事が行われます。神移しが終わったら、太鼓持ちと呼ばれる子供による太鼓を合図に、小鉦、鉦が打ち鳴らされ、獅子舞を先頭にして、江島の下宮(石王社・現在は江島町公民館)へ向かう「おくだり」が始まります。

この音が独特なため、地元っ子たちはおくんちのことを「ドン キャンキャンキャン」と呼んだりもしています。

下宮に着いたら、太鼓持ち、小鉦、鉦による音に合わせ、獅子つりと呼ばれる幼児二人が獅子舞を操るようにして、獅子舞が奉納されます。その後、昼食を取ったら、同じコースを村田八幡宮まで練り歩く「おのぼり」が始まり、村田八幡宮に着いたら、下宮と同じ獅子舞が奉納されます。 
【太鼓持ち】<br><br>幼稚園、保育園、小学校低学年のお子さんが担当します。地元っ子のお子さんが担当されることが多いようですね。
【太鼓持ち】

幼稚園、保育園、小学校低学年のお子さんが担当します。地元っ子のお子さんが担当されることが多いようですね。

おくんちのマナーを知っておこう!

おくんちは小学校五年生からの男子によって構成されているとご紹介したように、女人禁制のお祭りです。今時流行らないと思われるかもしれませんが、これもひとつの伝統です。そのことを踏まえて、おくんちを見学する際のマナーも知っておきましょう。

*女性が羽熊や鉦などの道具、参加しているお子さんに触れてはならない
(気になるときは、若頭に伝えてくださいね)

*大名行列が続いている間を通り抜けてはならない

*参加しているお子さんたちも、羽熊は直接下に置いてはならないという決まりがあるため、休憩時は画像のように自らの足の上に置いて休憩を取る

おくんち当日は、八幡宮の前に出店も出ます。食べたゴミなどは持ち帰るというのも、マナーのひとつです。気持ちよくお祭りを楽しみたいですからね!


昔は流鏑馬(やぶさめ)も行われていたそうですが、現在は浮立と大名行列のみとなっています。独特の衣装に身を包み進んで行く浮立、大名行列は一見の価値あり!

ぜひ生のおくんちを見にきてください!
施設データ
施設名 村田八幡宮
住所 鳥栖市村田町747-4
■ お問合せ先 〒841-8511 佐賀県鳥栖市宿町1118番地
鳥栖市教育委員会事務局 生涯学習課 文化財係
電話番号 0942-85-3695 ファックス番号 0942-83-0042
営業時間 通年
その他 境内にトイレなし。駐車スペース2台ほど。
アクセス 国道34号線を鳥栖方面に向かい、
「鳥栖市村田町」の信号左折後すぐ。
階段を上るのが辛い方は、「鳥栖市村田町」の信号を
更に鳥栖方面へ向かい、
500mほど先にあるBSゴルフ場入り口を左折。
さらに500mほど行ったところにある小道を左折すると、
村田八幡宮境内裏に車で登ることが出来る。
ただし、おくんち当日は車での乗り入れは要注意。

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