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九州ええもん見っけ隊

【宮崎「おび天・大葉梅肉巻き」× 長崎「じゃがたらお春ボール」】

更新)

じゃがいもが夏空に弾けて、城下町の揚げ物が笑う夜

九州の"ええもん"は、ただ美味しいだけじゃない。
そこには必ず、土地の風土と、人の知恵と、時間の積み重ねがある。
子どもたちのご飯を作り終えて、ようやく自分の時間。そんな夜に、ちょっとだけ特別なものを飲みたくなることって、ありませんか。
今回ご紹介するのは、長崎・平戸生まれのじゃがいも焼酎「じゃがたらお春」を、いま話題の"ソーダ割り"で楽しむ一杯と、宮崎県日南市・飫肥の城下町に江戸時代から伝わる名物「おび天」を大葉と梅肉でさっぱり仕立てた一皿の組み合わせ。
難しいことは何もありません。でも、口に入れた瞬間——思わず「あ、これ好きかも」と呟いてしまう、そんな出会いがここにあります。

まず一口、「お春ボール」って何?

 「じゃがたらお春」は、 長崎県平戸市の「福田酒造」が造るじゃがいも焼酎。原材料はじゃがいも・麦・米麴という、シンプルで安心な国産素材だけです。
じゃがいも焼酎と聞くと「なんか重そう……」と思う方もいるかもしれません。でも、これが全然そんなことないんです。
まずはソーダ割り——「お春ボール」でいただくのがおすすめ。グラスに氷をたっぷり入れて、お春を注ぎ、炭酸水をそっと加えるだけ。
一口飲むと、シュワッと弾けた泡とともに、じゃがいもの青みがかった爽やかな香りがふわりと鼻を抜けていきます。くせがなく、すっきり。でも、ただ薄いわけではなく、ちゃんと芯がある。
「焼酎ってちょっと苦手かな……」という方にこそ、ぜひ飲んでほしい一杯です。暑い夏の夕方、キッチンの片付けが終わってほっと一息つく時間に、このさわやかな泡はとてもよく似合います。

「おび天」って、普通の天ぷらとは別物でした

 さて、この一杯に合わせる肴は、宮崎県日南市・飫肥の名物「おび天」です。
飫肥は、江戸時代に栄えた城下町。白壁の町並みが今も残る、宮崎でも有数の歴史ある街です。その城下町の台所で、数百年前から揚げられ続けてきたのが「おび天」。
日南海岸で水揚げされた新鮮な魚のすり身に、手作りの豆腐と黒砂糖、味噌、秘伝のだしを合わせて油で揚げた——いわゆる「さつま揚げ」に似ているようで、まったく別物です。
黒砂糖が入ることで生まれる、ほのかな甘みとコク。豆腐が加わることによるふんわりとしたやわらかさ。噛むたびに、口の中でじんわりと旨みが広がります。そのまま食べても十分においしいのですが、今回はひと工夫。
大葉をひと枚広げて、梅肉を薄く塗り、おび天をくるりと巻くだけ。
たったそれだけで、見た目もかわいく、味もがらりと変わります。梅のさわやかな酸味が、おび天のまろやかな甘みをぎゅっと引き締めて、大葉の青い香りが全体を爽やかにまとめてくれる。「手間なし、でも手をかけた感」——まさに主婦の得意技ですね。

合わさった瞬間、「これだ」と思った

 大葉梅肉巻きのおび天を一口。
口の中に、揚げたての香ばしさ、魚の旨み、豆腐のやさしさ、黒砂糖のほんのりした甘みが広がります。最後に梅の酸味がきゅっとしまって、後味がすっきり。
そこへ、お春ボールをひと口。
——シュワッと炭酸が口の中で弾けて、じゃがいもの爽やかな香りがふわりと鼻を抜ける。さっきの梅の酸味と、この爽やかさが、不思議なほど気持ちよく溶け合う。
おび天の油分を、炭酸がすっと流してくれる感じ。重さがまったくない。それなのに、食べた満足感だけがしっかり残っている。
食べては飲み、飲んでは食べる。そのリズムが、自然と心地よく続いていく。
気づいたら、グラスも皿も空になっていました。
これは足し算じゃなく、掛け算。どちらか一方だけより、確実に美味しい。「九州の食材同士ってこんなに合うんだ」と、ちょっと感動してしまいました。

 

 

九州の端と端が、同じ卓に

 長崎の平戸と、宮崎の日南市。地図の上ではずいぶん離れた場所にあるふたつの土地。
でも、どちらも海に面した港の街で、長い歴史の中で独自の食文化を育んできた場所です。
福田酒造の「じゃがたらお春」は、そのすっきりした飲みやすさで、焼酎が初めての方にも受け入れてもらいやすい一本。元祖おび天本舗の「おび天」は、江戸の味を現代に伝える、日南が誇る本物の逸品。
どちらも派手な主張はしない。でも、口に入れると「あ、本物ってこういうことか」とわかる、そういう味です。
ちょっと疲れた日の夜に。週末の晩酌に。あるいは気の合う友人と集まる夜のテーブルに。
この組み合わせを、ぜひ試してみてください。

 

「いやぁ…今日も、ええもん見っけたわ~。」

自分だけのつまみのつもりだったのに。これが母親のさがというやつでしょうか。
梅肉は少し酸っぱすぎるかな、と思って、今度はカリカリ梅を細かく砕いて、おび天にそっと挟んでみました。
一口食べると——カリッ、ふわっ、じゅわ。
砕いたカリカリ梅の小気味よい歯ごたえと、おび天のふんわりやわらかな食感が交互にやってきて、口の中が楽しい。梅の風味はほんのり残りつつ、酸っぱすぎない。子どもが好きな、あの「ちょっと酸っぱくてカリカリしてるやつ」の感じです。
「ねえ、食べてみて」と差し出したら、きっと目を輝かせて「おいしい!」と言ってくれそう。
おび天って、こんなに懐が深い食べ物だったんだ——と、城下町の知恵に改めて脱帽です。
大人は大葉梅肉巻きで、子どもはカリカリ梅挟みで。ひとつの食材が、テーブルのみんなを笑顔にしてくれる。そういう食べ物って、やっぱり強いですよね。

お店情報【商品提供】

今回の酒 「じゃがたらお春」

福田酒造株式会社

所在地: 長崎県平戸市志々伎町1475

電話: 0950-27-1111

創業: 元禄元年(西暦1688年)

オンラインショップ:https://fukudashuzo.base.shop/items/74515851

 

今回の食材 「飫肥城下町で育った"おび天"」

元祖おび天本舗

 所在地:宮崎県日南市(飫肥城下町)

登録商標 第837659号

ホームページ:https://www.obiten.co.jp/


※掲載情報は取材時点のものです。詳細は各店舗へお問い合わせください。

 

※取材時点の情報です。掲載している情報が変更になっている場合がありますので、詳しくは電話等で事前にご確認ください。