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【サンメッセ鳥栖】映画「月光の夏」のピアノに会いに行こう!

鳥栖発の映画「月光の夏」を知ってますか?

JR鳥栖駅裏にある「サンメッセ鳥栖」は、貸会議室や小ホールなどもあり、イベントや会議を開くにも最適な施設です。図書室やカフェも併設しており、ジュニア将棋大会や読み聞かせ会、物作り教室などの参加型のイベントも定期的に開催されています。
ですが、何と言っても、こちらで忘れてはいけないのが、1階に展示されているフッペル社のグランドピアノでしょう。

【映画】月光の夏

1993年、映画「月光の夏」が公開されました。

この映画は、鳥栖市立鳥栖小学校に保存されていた1台のピアノを基にドキュメンタリー小説が出来、その後、その反響の大きさから映画へと発展していったものです。
九州を中心とした企業や団体からの募金1億円が集められ、地方発の映画としても有名な映画です。

月光の夏秘話

画像は、昭和16年6月。富士演習場にて訓練中の浜田歩兵二十一連隊。左端が記者の祖父です。
画像は、昭和16年6月。富士演習場にて訓練中の浜田歩兵二十一連隊。左端が記者の祖父です。
「月光の夏」が生まれるきっかけとなったのは、鳥栖小学校に保存されていた1台のグランドピアノでした。廃棄されることになっていた老朽化したグランドピアノでしたが、故上野歌子さんが立ち上がり、保存の声が広まったのです。

1945年初夏、太平洋戦争の末期、鳥栖国民学校(現鳥栖市立鳥栖小学校)を、陸軍の二人の特攻隊員が訪れました。そのうちの一人は、音楽学校ピアノ科の学生で、翌日特攻隊として知覧(鹿児島県)へ向かうことが決まっており、今生の思い出にどうしてもピアノを弾きたいと、目達原駐屯地(現三田川町)から歩いてきたと言うのです。
その時対応したのが、当時鳥栖小学校教諭だった上野歌子さんでした。

その隊員は、ベートーベンのピアノソナタ第14番「月光」を弾き、その演奏に立ち会った上野さんと子供たちは「海ゆかば」で二人を送り出したのだそうです。

戦争から40年が経ち、ピアノが廃棄されることを聞いた上野歌子さんは、あちこちで講演を開いて当時の思い出を語り、後々子供たちへ戦争のことを伝え継ぐためにも、ピアノの保存を訴えました。それが世の中を動かすこととなったのです。

こちらの写真の裏には「義勇奏功」の文字が大きく書かれ、一人一人の名前が記入されています。「義勇奏功」とは、正義のために勇気をもって闘い、功績を天子(当時の天皇陛下のことと思われます)に奉上する。という意味です。
こちらの写真の裏には「義勇奏功」の文字が大きく書かれ、一人一人の名前が記入されています。「義勇奏功」とは、正義のために勇気をもって闘い、功績を天子(当時の天皇陛下のことと思われます)に奉上する。という意味です。
太平洋戦争の最中、青年たちが自らの命を惜しむことなく、国のために戦おうとしていたことが窺えます。
太平洋戦争の最中、青年たちが自らの命を惜しむことなく、国のために戦おうとしていたことが窺えます。
「月光の夏」の映画製作は、九州を中心に行われ、その舞台の多くが鳥栖でも撮影されました。また、鳥栖市民約850人がエキストラとして出演しています。映画で重要なポジションである小学生役のエキストラは、男子は丸刈り、女子はおかっぱということが条件で、「出る?出ない?」と小学生たちが大騒ぎしていたという記憶があります。

国内に現存する貴重なグランドピアノ

保存されたグランドピアノは、ドイツのフッペル社のもので、国内に現存するのは、この「月光の夏」のピアノを含めて3台しかありません。ドイツの小さな町工場で製作されたこちらのピアノは、「ピアノの名器」と呼ばれるほど貴重なピアノです。

町工場での製作だったため、大量生産できなかったということもありますが、第二次大戦中、ヒットラーによりフッペル社の工場が壊されてしまい、その後ピアノの製作が止まってしまったためです。


月光の夏から広がった輪

「月光の夏」が映画になってから、フッペル社があったドイツのツァイツ市と鳥栖市は姉妹都市となり、市民交流が行われるようになりました。

また、「フッペルピアノコンクール」というピアノコンクールが毎年開催されるようになり、昨年2015年で第21回目を迎え、年々参加者が増えていると聞いています。

「月光の夏」のフッペルのピアノは、先にも書いたように、現在はこの「サンメッセ鳥栖」の1階に展示されており、いつでも見ることが出来ますが、年に一度、8月15日にはピアノコンサートが開かれ、「月光」の演奏を聞くことが出来ます。また、高校生以下の希望者は事前申し込みをすることで、一人3分以内という条件付きではありますが、実際にこちらのピアノを演奏することも出来ます。
映画「月光の夏」からも月日が経ち、戦後70年となりました。戦争を体験した方々が亡くなり、戦争と平和についての実体験を聞く機会も減っています。

サンメッセ鳥栖でのイベントに参加し、遊んだり楽しんだりしながら、フッペルのピアノを見学し、戦争と平和について語るのも良い機会ではないかと思います。

お子さん、お孫さんと一緒に、ぜひサンメッセ鳥栖へ遊びにきてください!
施設データ
施設名 サンメッセ鳥栖
住所 佐賀県鳥栖市本鳥栖町1819番地
TEL 0942-84-2121
営業時間 9時~22時
その他 休館日 月曜日、年末年始
アクセス JR鳥栖駅より虹の橋を渡り、徒歩7分

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